ススキの思い出
秋ですね~
空気も、草木も、しっかりと流れをつたえてくれます。
この時期、ススキをみると子どもの時の体験、感情を思い出します。
どうでもいい、リアルな思い出でして・・・。
幼稚園から小学校2年まで、広島の江田島という小さな島で暮らしました。
自然豊かで、子どものあしで1時間以上かかるところまで小学校を山道楽しみながら通ってました。
田舎なので病院もそんなかんじ。
生まれて初めて歯が痛くなり、母に連れられ一時間以上歩き歯医者に行きました。
見た事ない銀色のロボットみたいな器具に、信じられない音(多分今より強烈な音)
歯を削られる恐怖と、痛さのショックで帰り道、母の後を遠く歩きながら沈黙で、放心状態で帰った気がします。
2回目の治療日、学校から帰り、ランドセル投げすて山の墓地に逃げ込み、本気で隠れました。
日が暮れしかたなく帰り「お墓に頭がはさまった・・・」といいうわけ・・・。
その後いろんな理由で当然怒られた。
恐怖の次の予約の日。
母の後ろでうなだれ、ノロノロ歩く私に母が「きょうちゃん、先生にススキを積んでもっていきましょう」と・・・。
母が積んだススキを「ありがとう」と先生が受け取り、椅子に座らされる。
先生の目をじ~と睨みつけての治療だったが、その日は全然痛くなかった。
(えっ???)
次の治療日、母が「きょうちゃん、もう一人で行けるはず」と言われ、早めに家を出されノタノタ、トボトボと。
そして子ども心に(そうだ!!)と道なりに伸びてたススキを、今度は両手で担ぐ程、ひっこぬきズルズルひきづり無言で渡した。
小学一年生の思いつく、こそくな出来る限りの思いつき。
痛くしないで!! と口で言えない私の気持ち!!
看護婦さんが「どしたの~?これ・・・」言われたのがショックだった。
量が多かったんだね・・・
引っこ抜いてきた、自然そのままだったんだろう・・・ ほうき状態・・・
その日の治療は、言うまでもなく小さな私の体は固まってしまった・・・
そんな心と体の恐怖の体験、 ススキをみると今も思い出すのである。
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